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2013年7月 5日

手ぐすねをひく

 準備万端整えて今か今かと待ち構える様を、「手ぐすねをひいて待つ」といいます。これは、弓の射手が手にくすねをぬって戦いに備えたことが由来のようです。「くすね」は松ヤニと油を火で煮詰めて練ったものです。本来は弓の麻弦に塗ってばらつく麻をまとめて強くするために用いられます。接着剤のようなものなので、当然粘りけがあります。このネバネバを手にぬると弓返りを防ぐことができ、速射ができるのです。

 弓返りは、矢を発射した瞬間に弓が手の中で一回転して弦が左腕の左側にくることをいいます。和弓の射法では通常の現象ですが、次の矢をつがえるときには弦を一回転させないといけないので、わずかとはいえ時間がかかります。戦場では一瞬の遅れが命取りになりますから、その弓返りを防ぐために手ぐすねをひくのです。それが転じて、「待ち構える」の意味が生まれました。

 このように弓道用語を語源として、日常会話に使用されている言葉はいくつかあります。折りにふれて紹介していこうと思います。
                                                                                                                    E.H

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このページは、神奈川県立武道館スタッフが2013年7月 5日 13:12に書いたブログ記事です。

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