2014年11月アーカイブ

2014年11月 3日

審 査

  武道には段級制度があり、修練の度合いによりいわゆる高段者になっていきます。武士の時代には「○○流免許皆伝」や「目録」といわれるものが各流派の師匠から授けられ、それが現在でも受け継がれている場合があります。しかし今では多くの場合「全日本□□道連盟」が審査を統括し、統一した基準で段級を認定しています。武道館でもいろいろな審査が実施されています。

 例として弓道では審査で実際に弓を引き、かつ学科試験を行い、五級~一級、初段~八段が認定されます。(九段・十段は別の規定で認定されます。)弓道を始めて最初に受審するのは「無指定審査」です。ここでは五級~初段が認定されます。初段に合格すると、次は二段を受審します。「俺は実力があるから三段を受けたい。」といっても許可されません。必ず一段ずつ審査を受けなければなりません。また初段合格から五ヶ月以上経たないと二段は受けられません。三段・四段も同様です。四段までは各都道府県の弓道連盟が本部から委任される形で審査を行いますが、五段以上は連合審査・中央審査となり、全国で行われる審査をあちこち受けにいかなければなりません。さらに五段以上では一年間経たないと次の段位を受けられません。ちなみに東京の明治神宮で行われる中央審査は段位別に三日間行われ、今年の六段審査では五百名以上が全国から集まりました。当然高段になるほど難しく、合格率は数%に過ぎません。ある段位審査を10回も20回も受けている人はいくらでもいます。何が人をそこまで駆り立てるのでしょうか。「その段位が欲しい」という感情は当然ありますが、自分自身の努力の証として「より高い目標にどこまで到達できたのか。」を客観的に判断して欲しいのです。

 武道館では多くの武道の先生方が稽古の指導をされたり、審査を担当されたりしています。同時に高段者の講習会では、その先生方も講習生として参加されている姿をよくお見かけします。武道には「これでいい。」といった終点はなく、一生修行なのでしょう。                   
                                                          E.H